地盤調査・地盤改良工事で住宅の礎(いしずえ)作りに貢献
有限会社清和工業(地盤改良工事)

 

有限会社清和工業

 

「地盤調査」「地盤改良」をきっかけに業績が上昇している会社がある。今回取材にうかがった「有限会社 清和工業」である。横浜市栄区に事務所をかまえる、住宅用地の地盤調査や地盤改良工事を行う会社だ。平成7年に個人経営という形で創業、徐々に事業規模を拡大し、平成17年2月に会社を設立。今まさに伸び盛りの会社なうえに、若手人材が定着し、周囲の企業からも「よき人材が集結する」と言われる会社だという。

 

まずはその秘訣について、吉野秀樹社長よりお話をうかがった。

▲吉野社長

 

清和工業は、住宅の地盤改良と杭打ち工事、また地盤調査を主な事業とする会社です。欠陥住宅という言葉がありますよね。実は、その原因の7割が「地盤」と言われています。地盤が原因で住宅の沈下事故などが起こってしまうわけです。近年は、国による各種制度の創設もあり、きちんとした地盤調査と改良工事が必要になってきていて、私たちの仕事の幅が広がってきています。

 

 

― 社員の経歴や採用ルートは様々 ―

弊社には、現在34名の社員がいるのですが、工事・調査・営業・事務の4部門に分かれています。

社員は私が直接面接をさせて頂くことも多いですが、現場の管理職も一緒のこともあります。配置については、その時の印象や本人の特性・希望をよく聞いたうえで決定することが多いですね。入社前にアルバイトをしながら仕事や会社の雰囲気を知ってもらい、その後社員で働いていただくケースもあります。

社員は男性が多いのですが、最近はドボジョと言って土木を好む女性もいるので、年に数回面接を希望する女性も来ますよ。また同業者からの転職や、異業種からの転職者もいます。創設当初からのメンバーもいるから、結構いろんなバックグラウンドの社員が集まっている会社かもしれません。

 

▲地盤調査試験機

 

▲左:杭打設(地盤改良工事)、右:溶接(地盤改良工事)

 

 

― 社員みんなで目指す「働きやすい職場」―

「働きやすい職場」「風通しのよい職場」に必要なのは、やはりコミュニケーションだと思うんです。とはいえ、私実は、お酒を飲むのはあまり好きではなく…(笑)
例えば、オフに希望する社員と釣りをするというのも一つの楽しみ。
釣りって一日中いるでしょう。だから、その人の「喜怒哀楽」を見ることができるんです。
例えば営業担当と行くときは、担当企業の話題から話を膨らませるように心がけてますね。あとはこないだ真鯛だったから今日はフグねとか。

 

 

― 自分なりに考えぬく力をつけてほしい。―

仕事を教えるとき、大まかなやり方は説明するようにしていますが、そのあとは一旦自分で考えてもらうようにしています。
自分なりに考えた結果失敗した場合は、なぜ失敗をしたのかを考えてもらう。その失敗を次に生かすようなことを考えさせる。人間って失敗しないと覚えないでしょう。痛い思いをして、はじめて身につくこともある。だから、すべて手ほどきはしない。

また、考え抜いた先の意見には、否定しないようにしています。当然意見を交わすこともありますが、相手の意見を尊重しながら、もうちょっと近い道もあったよ、といった言い方をするようにしていますね。

 

 

― 私の考える正攻法は、「相手が求めているものを提供すること」。―

きれいごと抜きに、仕事がなければ会社は存続し続けることは不可能。でも、お客様のお役に立つことを正しいやり方でしなければ、かえって首を絞めることだってある。だったら、適正なことを正攻法でやっていったほうがいいと考えています。

営業マンには「仕事をとること以上に、相手が求めていることに気が付きなさい」と、言っています。必ずお客様の役に立つ、且つお客様に適正な価格でやろうという、至極当たり前のことを徹底していきたい。その思いを継続し続けた結果かもしれませんが、今のところ沈下事故もゼロですし、有難いことにお客様より長きにわたりご支持いただけているのかと思います。

設立当初は、調査だけを請け負っていましたが、その後工事も請け負うようになりました。その当時、当然私も現場に出るわけですが、そこでいきなり手をケガしてしまいましてね。梅雨時で地盤が悪い時だった。でもあの時は、仕事をもらっている弱い立場で、こんな雨の日にやることについて異議をとなえることなんて不可能だったんです。

でも今は違う。
けがや事故が起きたらその方が代償は大きい。私は自分がけがをした立場だからこそ、現場の気持ちもよく分かるんです。だからこそ、そのことをお客様にもわかってもらえるよう説明する必要があるんです。それが私の役目だと思います。

「危ないことは、無理はしない」と、現場の人間にはよく言いますね。

そのせいなのか、うちの社員、とても慎重なんです。だからこそ、今まで事故が出なかった。
仮に利益重視で無理なスケジュールを組んだとしても事故が出てしまうようであれば何も得られない。無理のないスケジュールで丁寧にやった仕事については、結果もきちんとついてくるんですよね

 

 

― やってみてから決めればいいし、イチローだって最初はイチローじゃなかったでしょう。―

向き不向きに関しては、中に入ってもらってから分かってくるんだと思います。向いてるとかっていうのは多分やってみて本人が決めることだから。私が思うに、高校生の時点で将来何をやりたいかと言われてもわからない場合もあるでしょう。だからとりあえず部活の延長ぐらいの感覚で来てもらえると助かりますね。経験なんてなくても、会社で経験できますから。あえて条件を挙げるとしたら、どうでしょう。太陽の下で働いても平気な子、かな。(笑)

社員は僕にとって「宝」。こんなこと言うのはおこがましいとも思うんですが、でも、みんながいるから会社が成り立つし、一人一人みんな大切な社員ですから。
よく社長!社長!だなんて言っていただきますけど、実は私が一番何もしてないんじゃないかと。(笑) だから今でも、社員の役に立ちたいという思いから率先して営業に出ることもありますね。

あまり身構えず、ぜひ当社に遊びに来てもらいたいですね。

 

 

社員インタビュー

 

続いて、若手の社員代表として、まもなく入社3年目となる荘司 彬さんにお話を伺った。

▲荘司さん

 

うちの会社は、地盤改良工事では主に鋼管杭とセメントの柱状改良という二つがあるんですが、私はその内の鋼管の方に所属しています。分かりやすく言うと、鉄の筒状の杭を地盤へ打ち込み、建物を支える為に、鉄の筒状の杭を地盤へ打ち込む工事です。

中学校を卒業し、高校には行かず社会に出て様々な仕事を経験しました。その途中縁があって、当社にアルバイトとして働く機会があり、そこで「地盤改良工事」というものを知ることができました。
中学卒業後、遊びに夢中になり、途方に暮れていた時もあったんですけど、そんな時に、ふと思い出したのがこの会社だったんです。やっぱり後々、将来手に職をつけたいなと思い、色んなバイトを掛け持ちしたり、様々な仕事をしてたんですけど、一番やりがいがある会社です。

 

当社の良いところは、アルバイトでも、社員でも、分けへだてなくいい意味で対応が変わらない。頑張っていればそれをきちんと見てくれる人がいる。心地いいところが魅力です。加えて先輩たちもとても話しやすく、風通しもよいと感じます。分からないことは丁寧に教えてくれるので、ありがたいですね。長く続けられる会社だと思います。

日ごろから三人一組で仕事をしているのですが、3人がそれぞれの仕事を分担しながら、うまく連携が取れていることを感じ取れると、すごくうれしいですね。誰が何を言うわけでもなく、お互いが次やるべきことが分かり、あうんの呼吸でどんどん仕事が進み、予定より短い時間で仕事が終わったときは、とても達成感を感じます。

 

 

― コミュニケーションの秘訣は、相手の目を見て話すこと。―

目を見て話さないと相手に伝えたいことも伝わらないし、自分から話していた時も、相手が目を見てくれないと本当に聞いてくれているのかが不安になりますよね。
年齢も経験も違うメンバーと一緒に仕事をしているので、コミュニケーションはすごく大事だと思っています。

 

 

― 超えたい存在は兄。将来はチームリーダーに。―

実は、兄も当社でオペレーターとして勤務しています。オペレーターというのは、現場ごとのチームリーダーのことで、現場ではオペレーターが重機に乗り、作業スタッフに指示を出すようなイメージですね。

私は入社してからずっとオペレーターとしての兄の姿を見ていました。
兄は仕事も出来るのですが、指導の仕方も上手。ダメな時はダメといい、良い時は良いときちんとほめてくれる。分からないことがあったら丁寧に教えてくれるんですよ。それがすごい自分的には心地よく感じました。ちゃんと見放されてないなって思ったので。

兄への憧れもありますし、それを超えたいという思いもある。私も将来はオペレーターになりたいです。

 

▲荘司さんの1日のスケジュール

 

 

― 主な仕事内容 ―

工事部門:地盤改良工事
調査部門:地盤調査、調査実施結果のデータ処理など
営業部門:顧客からの工事・調査受注、調査報告書類の顧客への提出、など
事務部門:電話対応、各種書類作成、など

 

 

会社見学でできること

■内容
・本社の見学
・現場の見学

 

 

取材を通して感じたこと

社員とのコミュニケーションを大切にし、「社員は自分にとって宝だ」とお話される吉野社長のお話や、若くから同社で働く若手社員の皆さんそれぞれが目標を持ち、またやりがいを感じながら働いている姿から、改めて清和工業の魅力を強く感じる取材だった。

経験問わず「青空の下で働くことができる」ことを条件に、年齢問わず幅広く社員として活躍する人材を募集しているとのこと。清和工業とともに成長し、自らの力で考え抜く力と技術を身に着けたいと思う若者にはぜひおすすめしたい。

 

会社情報

有限会社清和工業
代表取締役社長 吉野秀樹
神奈川県横浜市栄区田谷町516-5

WEBサイト

会社見学やインターンのコーディネートはフェアスタートサポートまでお問い合わせください。

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